六本木、銀座界隈をうろつく

みなさん、こんばんは。きょうも清々しき日より也。




桜田門法曹会館で打ち合わせのついでに乃木坂まで足を伸ばして、
国立新美術館フェルメール展を見てきた。平日の夕刻なのでそれ程
混雑無くゆっくりと見学できた。お目当ての日本初公開つう、
「牛乳を注ぐ女」はやはり周囲の絵からは浮き立って存在を主張してた
な。イッケンの価値ありとおすすめ。ラピスラズリという金より高い
宝石を使ったフェルメール・ブルーと補色の黄色とのバランスは絶妙。
光の表現や人物が浮き上がるような構図の妙。ありふれた日常の台所の
情景をたんたんと描きながら深い静謐さを漂わせている逸品。このよう
にして三百年間、ひっそりと牛乳を注ぎ続けていたのかなあ。とか事前
に解説を読み杉た為ではなく、深い感動を与えてくれまする。





でも不思議なのは時が熟成させるのを待つがごとく200年後に評価された
とか。時代への適合が必要なのか、はたまたホントに熟成するのかは謎。
そういえば、ゴッホも数千点の絵を描いたけど生前売れたのはたった一枚
でしかも五千円だったとか。宗教とか芸術には熟成に時を必要とする必然
がありうるとすれば、妖しげな新興宗教のひとつも、数百年後には大宗教
になってたりして。テヘ




夕食後、銀座松屋前のアップルショップに寄ったら、茂木くんのトーク
ショウがあるとゆうから、ついでとは思いながら聞いてきた。なにしろ
ただだったから。ただより安いものは御座いませんです。この人も
けっこうネット・ジャンキーなんですが、そろそろ「さよなら」したいらしい。
さよならが完成と次のステップへの契機であるとか一家言述べてた。
井伏鱒二の約詩*1と共に。其のうちトークの要約を書くかも。
ではでは、今日はもう疲れたから、もやすみー。

勧酒   于武陵

勧君金屈巵
満酌不須辞
花発多風雨
人生足別離


(君に勧む 金の盃
満酌辞するをもちいず
花開けば 風雨多し
人生別離 足る)


井伏鱒二の訳詩
 コノサカヅキヲ受ケテクレ
ドウゾナミナミツガシテオクレ
ハナニアラシノタトエモアルゾ
「サヨナラ」ダケガ人生ダ

*1:勧酒 于武陵