先人に時を越えて触発されたる一日

コンニチハ。良く晴れた一日。デンドー・マイカーで外出。
伊能図の最近発見されたのが展示されてるつう噂を聞きつけ、築地の
海上保安庁まで見に行ってきた。英語でいうと日本沿岸警備隊なんだな、
ここの海洋情報部の倉庫に眠ってたやつが最近発見されたようだ。




ありました、ありました。伊能図原寸の3枚と縮小4枚。思ったより精密
で、歩いたとこが赤線になっていてくねくねと伸びている。これを延長
すると4万km近くになるらすい。地球一周を踏破したことになる。くね
くねとした足跡をみてると70cm/歩で正確に刻んだ彼の歩みが見えて
くるようですぅ。





50歳で商売から足を洗い、江戸の幕府天文方に押しかけ入門して地理天文
を修め、子午線1度の距離を測らんと55の歳から自費で測量を始めた。
以来17年間3,753日間雨の日も風の日も歩き回った。まさに漂白の人の
見本のような人生がこの地図に籠められていると思わば、感慨も一塩。
今の年齢で言えば65歳くらいで東大物理学科の自称聴講生になり、70歳
から90歳まで一日も休まず日本中を歩き回ったくらいの快挙じゃないかな。





やりたい事さえあれば、遅すぎつうのは無いもんだなあと、なにやら勇気
づけられて帰ってきた。あと、ここでは海洋底の測量なんかもやってて、
2年後の国連大陸棚条約見直しにむけ科学的データを提出してるらすい。
うまく行くと戦争しないでも領海を350海里まで拡張できるそうだ。
この土地はもともと海舟なんかが始めた海軍伝習所跡地で由緒あるところ
のようだった。





なにはともあれ、かく言う拙者も書を捨てて外に出ようとか言う気になっ
たよ。ではでは、快い疲れで、おやすみなさい。