9月30日(土)やはし長月もあっというまに過ぎてしまい、短かった!

 曇りがちな晴れ、あるいは薄曇り。18℃〜24℃、59%。夏日に至らず、半袖では涼しかった。短月人を待たず。





 民主主義の起源とは:

 一寸(ちょっと?)先は真っ暗闇な政界の、絶望的な希望の無さに打ちひしがれて、そもそもの大本に戻らむと欲す。ソクラテスの弟子@プラトンは、師の刑死に衝撃を受け、政治的理想の追求を生涯のテーマにしました。そして『国家』を表して、政治と正義についてまとめたのでしたあああ!これが古代ギリシャ・ローマ世界に大きな影響を与え、ローマの五賢帝などに結実したと。ども。

 まず人間における正義を知恵(理性的)、勇気(気概的)、節制(欲望的)のバランスであーる!と定義した。こりをプラトンの「四元徳」と称する。そして国家は分業から生じたとする。食料生産(農民)、衣服・住居などの製造(職人)、経済活動(商人)、守護者(軍人)である。そして統治するのは善のイデアを体現する哲人王であるとした。

 しかし、このような哲人王による知恵を徳とし理性的な君主制は、名誉を徳とし気概的な軍人の台頭により変質する。その後、生産者の富裕化により富を徳とし欲望的な部分を担う富者による寡頭政治に移行する。ここで貧富の格差が顕著になり、多数の貧者による民主制が立ち上がる。勿論ここでの徳は自由平等である。プラトンが主張しているのは政体の進歩発展ではなくして、堕落の道筋であることに注意を要する。すなわち民主制は堕落の結果なんであーる。民主制は過度の自由と価値の相対化(多様性?)により混乱し、人々を上手く操る僭主(独裁者)が登場して堕落の極致にたどり着くのであーる。・・・ま、こりらは2400年以上前のプラトンの言説ですから、必ずしも現代には当てはまりません。しかし名誉を支配原理とする封建制や、富を支配原理とする寡頭制、さらに自由平等を支配原理とする民主制、隷属を支配原理とする僭主制(独裁制)などは現代に於いても世界各地で見受けられるほど普遍性があります。

 そしてプラトンが主張したかったことは、正義にのっとった正しい人間は幸福である、ということです。僭主政(独裁制)下の人間は最も不幸であり、ことに僭主(独裁者)が最も不幸であるとし、この劣化の過程を逆に遡るほど幸福になるとした。これ即ち、哲人下の正義に生きる人々である。名誉欲も金銭欲も限度を知らず、しかも絶えずそれに追われて幸福ではない。永続する幸福は快楽や一時的満足ではなく、知恵を愛し、知ることを愛する精神的な充足感であるとした。

 勝てば官軍、弱肉強食、優勝劣敗、なる価値観が縦横する現代に於いても、一考の余地ある意見ではありまふ。更に民主制は必然的にポピュリズムに陥り独裁制へ移行するってところも、ヒットラースターリン毛沢東、はたまたナチスの手口をまねする面々を見ていると、むべなるかな、むべなるかな。