10月7日(金)演劇な夕べ、イッセーのせっ!


 こんにちは。白っぽい快晴。気温25℃前後。北寄りの風で
夜半ややさむし。白い半月が後ろから追いかけてきた。













 貰った切符で「イッセー尾形のこれからの生活2011」
を見てきた。相変わらずシブくて独特のユーモアあふれる
「一人芸」。笑って泣いて更に大笑いする2時間。あんまし
知られていまへんが、日本各地を回って年間100ステージ
もの活動をしているらしいど!
















 だいたい演劇ってえのは日常から切り離れた異空間を演出
して、閉塞した精神を解放する活動だってえのに、彼のは日
常の市井の小市民を切り出して、そのたゆまざるペーソスを
誇張しつつ愛情を持って諧謔で描くっつう超難度の技を息も
つかせず繰り出す超難度。でも、おもすろい!
















 今回のは彼の持ちネタ700余りから最新作の7つを演じま
すた。女子高生(幼馴染からジュテームなんて云われた時)、
下町のおばさん(気張って銀座三越に買い物に行くの図)、
老工員(退職の日のペーソスあふれるユーモア)、典型的小
市民(旅館で家族旅行を楽しむいじらしさ)、威張る経営者(
良く分からん発声でふいんきを出すタモリ風)、ボケた爺さん
(都会の孫をずれてもてなす田舎のじじい)、老女性歌手(
同じく老人ファンに囲まれた往年のアイドル歌手の哀感)。
ってなところですが、7つのエピソードのどれに反応するか
は人それぞれ。














 わたしは旅館の家族旅行がおもすろかった。
1年1度の家族旅行を、「さあ、楽しむぞー!!!」と張り切っ
て出かけたものの、仲居にチップを5千円も渡して悔んだり、
部下からトラブルの電話が入ってしょぼくれたり、それでも
懸命に夕日や海の美しさを強調したり、注文した料理を食べ
切れなくて戻しそうになるほど頑張ったりと、年一度の幸福
家族を必死で演出するオヤジがいじましい。
















 で、最後は爆笑の内に舞台は幕を閉じたのですが、全世界
68億の人々、一人一人に人生ってあるのだなあ♪って感慨!
ジョブスの人生も1巻、下町のおばさんの人生も1巻、なんら
変わりはねーがな!つう人の繋がりを感じますた。

















ヒョットシテ ジンセイッテ エエモノカモシレナイナ