こんにちは。まるでつゆの合間のようにポッカリと晴れ。
湿度低く爽やか。刈り揃えられたサツキの植え込みが鮮やか。
人は劣等感により駆動されるとか言うけど、酸っぱい葡萄
現象もあるからなあ。いわゆる僻んじゃうの。これは国にも
ありまふねぇ。「なんでもうりならオリジン」とか。ドイツ
が「シュトルム ウント ドランク(疾風怒涛)」なんて
ロマン主義で理想に走ったのも、出遅れた後進性ゆえか?カ
ントなどのドイツ観念論もそのきらいあり。人間の醜い欲望
よりか内なる義務により動かされる動機の純粋さを重視とか。
一方、いち早く七つの海を制した英国は、余裕のよっちゃん。
人間の行動を支配するものは「快楽と苦痛」以外はなーい!と
素直に現実を見つめるベンサムくんの功利主義。Utility(利益、
実益)が善であるとする、すべてを経済的(お金の)観点から
眺めるホリエモンのような存在に繋がりまふ。
ま、生命の原初たる単細胞微生物も美味い餌には近寄り、嫌
な刺戟からは遠ざかる性質があるから、こりは生物そもそもの
性質といえるでせう。しかし、このような快楽主義を個人で押
し進めると、皆が苦痛になってしまうから理性と法律でコン
トロールせなならん!という最大多数の最大幸福的な公衆的
快楽主義を考量するくらいのバランス感覚は持ってます。根が
現実主義だからなあ。カントと違って、動機じゃねーよ結果だ
よ!だから分り易い。これが英国ー米国を伝わって現在まで根
を張ってる所以でせうかねぇ。
普通に字義的に解釈すれば「最大多数の最大幸福」よりか
個人にとって見れば最少人数で分け合った方が幸福は最大に
なりそう(貴族制みたいに)ですが、この部分にベンサムの
理想主義が入っているのは確か。幸福(実はお金)を下層階
級にも行き渡らそうよ!つう平等主義が含意されてるのれす。
それにハッピネスをブータンのように質的*1なものに求めず、
経済的な幸福に限定したとこが分りやすくて、GDP信仰を現
在まで持続させた所以でせうね。そしてこの平等主義を人間
のみならず動物全般に拡げたとこがエライ!現在の生物多様
性による環境の維持にまで繋がりまふ。エライ!
ま、しかしこの分り易い原理は、「幸福(富)の総量が
問題で、誰がどう分けるのかは不問」にしたとこが現在の
資本主義の問題に繋がってるのは確かですぅ。また、個人
の快楽と集団の利益との相克を調停するため、「利己的な
行動には、それによって得られる利益以上の苦痛を与えよ
う!」という制裁(刑罰、世評、審判・・)を要するとこ
ろも多少無理がありまふねぇ。
しかしカントの個人主義的倫理から公衆的な倫理に移行
するにはベンサムのような功利的かつ経済主義的な倫理観
が必要だったてことは、うっすらと理解はでけまふ。
自分の中の欲や快楽を認めることによって、逆にそれを
支配できるという真理を真正面から取り上げたことが功利
主義の手柄でせうね。
ニゲチャイカン、ニゲタラマケダ
*1:ホントは幸福なんて他人との比較で、みんなが持ってないのを自分が持ってればしやわせ的なとこがあるよね?質的にわ。