1月8日(金)生命科学の世紀に、根源的な課題を滔々と問う

 こんにちは。晴れ。やや寒い。昨日と同じような冬型。
新宿で会合。今年は明るい年にしたいですね。希望。







 生命は どこから来たのか?
 生命とは 何か?
 生命は どこに行くのか?
           ゴーギャン パロディ


 こういう謎に囚われるともう逃れられない生命科学の21
世紀。「生命」の定義にはイロエロとありますが、
1.自己複製で連続する
2.代謝によってエネルギーや代謝物をえる
かな。後、自他を区別できる境界、変異による進化なんかも
ある。しかし、もっとも生命を特徴付けるのは、「生命は生命
を食らう」と言うところかも。






 ミネラル舐めながら陽光を浴びてるだけなら、とても平和な
生物なんですがそうはならない。どんな生物も必ず他の生物を
(広い意味で)食べて生きてます。植物だって固定化された窒素
や太陽光を奪い合って、必死に生存競争、繁殖競争をしてます。
競争と潰しあい。これが生命の実相ですね。








 何故なのか?なぜなんだ!これは永遠の謎ですが、そもそも
生命の成り立ちが効率性を求めてのことなら頷ける。最近、
「化学進化仮説」というのが出てきて、生命はより効率的な
化学反応の進化であーる、と言ってますぅ。酵素などによる生
化学反応の効率は無機化学の数兆倍はあるとか言われてます。
例えば触媒効果ではFe(鉄)だけのと鉄の錯体では数千倍の
効率、鉄の錯体と人体の鉄酵素(ヘモグロビンなど)の効率は
10億倍も違うとか。生命とはそれくらい効率がイイのれすよ。













 で、生命は何処から来たのか?これもここ10年くらいで
大きく進展した。蛋白質のもとであるアミノ酸とか核酸の元と
なる核酸塩基はある条件下での化学反応で比較的容易に作れる。
しかし濃度は薄い。これを補うのが宇宙からの有機物質の送り
込み。宇宙塵とか隕石によって運ばれて来たとか。「たんぽぽ
計画」という宇宙塵収集作業が始まりましたね。あと色んな
惑星探査で生命の痕跡を探るとか。金星へも「暁」という探査
船が飛び立ちます。










 地球上で約38億年前に生まれたという生命は時間の壁が
あまりにも巨大ですから、身近な星を探査して証拠を掴もう
という計画。これで地球とは全く違う生命の仕組みとか痕跡
が見つかれば儲け物。でも、人類って大金掛けてでも越し方
行く末を見つめたいんですねぇ。ゴーギャン










 で、「化学進化仮説」というのは生命は単純な有機物から
逐次進化して効率化、高級化したのではなくって、イロエロ
有機体前駆物質のガラクタの中から、原始深海の熱水系で
効率の良い反応が生き残って発生したのだ!っつう説です。
それも一瞬にして起こったのだと。最初は効率の悪いプロセス
だったけど環境との競争を繰り返すうちに最後は、植物の光
合成や動物のATPサイクルなどの複雑で効率の良いプロセス
に至ったとか。だから後発の生命は効率が悪くて先発に負ける
から、地球上の生命はただ1種のプロセスしか残ってないんだ。













 結局、地球生命というのは宇宙全体で支えられ地球の深海で
誕生した化学反応効率化システムと捉えることができます。プ
だから、他の天体には他の天体の環境に適した別の生命システム
が充分に在り得ます。ホントは効率化、最適化といえば高々1
個位しかないのれすが、生命の多様化は環境変化のためでしゅね。
理想的な安定状態は1つですが、大海が鏡面のようになった験し
なーし。荒波と言うのが世界の実状。諸君も決して変化を恐れ
ないように。たはっ









 おっと、忘れてた。生命は何処へ行くのか? これは50億年
後には地球は太陽に飲み込まれて消滅しちまうから、現実的なの
は50万年後にも人類は生存しているのか、はたまた絶滅しちょ
るのか?つうことだすね。チンプと別れてヒトへの道を歩んだ
人類は果たしてどのような進化を遂げるのでしょうか?願わくば
もっと優しくなっててほすいな。原理的に無理だろうけど。プ