思い出(2)


 こんばんは。うす晴れ。湿度高くむっしむし。
生ぬるい風がべっとりと肌にまとわり付く午後。





 え〜、ロスから南下して2時間弱のオレンジ・カウンティでハイ
ウエイを降りました。そこから山の上り口を見つけるのに少し手間
どって30分ばかりうろうろ。さすがにこのときは心配になって地図
を見ました。ストリート名とか小川とかを目印にようやく山際に辿り
つき、後は1本道を登って行けばいいだけ。でようやく安心したら
ドッと疲れが出て尿意を催した。しばらく山道を走って人のいない
ところで道から少し入ったところで、街を見下ろしながら放尿した
キモチイイ!は未だにはっきりと覚えている。はあ〜〜〜〜






 そこで初めて気がついたんですが空気ぜんたいが枯れ草というか
ハーブみたいな独特のとてもイイにほいを含んでました。もともと
乾燥地帯で山から灌漑して農地や町を作ったとこだから、昔からの
乾いたにほいが山際に残っているのでしょうね。しばらくその匂い
に浸ってました。あとはずっと「激走」って映画にでてきたような
山道を走って二股を右へ折れたところに箱根みたいな湖があって、
そこのホテルが目指す目的地です。





  山と森に囲まれてヒッソリしたとてもきれいな湖で、家族連れが
泳いだりヨットで遊んだりしています。二日間滞在してまたロスに
戻ったのですが、帰りはとても気楽でそんなに緊張しませんでした。
それでも一つだけトラブルはあったな。途中でセルフ・サービスの
給油所に寄ってガソリンを補給したときに初めて気が付いたのです
がナンバープレートがついてないのです。「あれ?どこかで落とした
のかなあ。」と思って、また山中の元来た道をゆっくり引き返して
調べたけど何処にも落ちていません。ま、いっか!と思って、それ
でもダッシュボードの中の書類を調べたら、「No board」なんて書い
てあって、どーやらもともと付いてなかったらしい。アメリカって
こんなのもアリなんだ。慌てさせやがって!







 で、またロスで一泊して最初のアメリカ旅行は終わり、無事に日
本への帰途に着いたわけです。しかし、記憶に残ってるのは実際の
街とか自然の風景よりも地図上のルートや乾燥したハーブの匂い
なんですよね。そうそうグーグル・マップとストリート・ビューに
匂いを付けたような印象。でも未だに記憶に残ってるんだから、余
ほど印象深かったんでしょうね。(終わり)







 でも何で1年半も書けなかったんだろう。書くことによって記憶
が固定されてしまうのが嫌だったのかもしれないし、何か無意識の
嫌なことがあったのかも知れない。その後、何度かカリフォルニア
やメキシコには行ってるのですが何故かこの最初のときだけは鮮明
に覚えてるんですよね。真っ青な空の西海岸の思い出。






 TVみてたらジャマイカってすごいね!ボルトとか。とても陽気な
アスリート。女子400mハードルもジャマイカが優勝していた。
陸上短距離は当分ジャマイカが一番じゃまいか。では、おやすみ。