粘着

しかし、しつこさでいったら哲学者が一番でしょうね。
なにしろ一生涯を掛けて物事の本質を考えてるんだから。それで結論が
「絶対無」とか言ったら、空気として一生を終えても同じような希ガス


中でも超粘着は現象学の開祖と謂われているフッサールです。この人は
デカルト的懐疑を手がかりに意識作用の本質を還元的な手法で解明しよう
と4万ページにも上る論文で考察した。これはもう粘着思考がめしより
好きだったと結論せざるを得ない。最近ネットを良く見るようになった
のですが、大哲学者に匹敵する位の素質を持ってる人は良く見かけます。


で、このフッサールという人、その還元的手法をまた還元して手法自体を
考察する、という超越的粘着を示している。最後は心理学的還元という
手法に辿り着くのですが、ま、次の文章をちゃんと読んだら半年掛かるよ。

意識作用の本質に属しているのは空間的相互外在 空間的相互内在 空間的
相互混合や空間的全体性の代わりに、志向的に絡み合う存在 動機づけあう
存在 互いに思念しつつ含みあう存在を、しかも形式と原理からみて物的な
ものの中に決して類似物を持たないようなしかたで自らの内に含む、
ということなのである。
                     『現象学的心理学』より 


近代の自然科学にしろ現代哲学にしろデカルトの「懐疑的方法論」
が基礎になってるのは確かだ。簡単にいえば「疑わなければ思考停止だ」と
いうとこかな。もちろん宗教はこの対極にあると思いますが。