7月4日(土)つゆらすい天候。世の中、いいとこ取りって難しいですが。

 朝のうち雨残るも概ね曇り。降りそうで降らなかった。20℃~28℃、69%。南西風強し。室内に籠っていると、蒸し暑いことは蒸し暑い。

 

 公営と民営との相克:パンデミックへの対応について。

 公共財や社会資本というのがあって交通網やネットなど、社会のインフラ的なものやサービスを指しますが、公営は効率が悪いとして民営化が図られることがあります。郵政や鉄道の民営化などがそうですね。これが人々を育て支える重要な公共財である教育や医療の分野にも入りつつあります。

 民営化されると市場競争下の利益志向になりますから、効率は上がるかも知れませんが、儲からないものはやらず社会へのサービスが減ります。水道などの民営化をやって質が落ち公営に戻した例が海外では多々あります。教育や医療に利益を持ち込むと、その本来の人を育て助けるというサービスが疎かになったりします。

 今回のコロナ禍では、そうした利益絶対主義、効率主義が負の方向に働いたことは否めません。でも親方日の丸で前例のないことはやらないお役所仕事の悪い面も出ていました。支援金配布や検査数、罹患人数の統計などの効率の悪さは目を覆うばかりでした。また空きベッドや医療設備の効率化を図って余裕を無くしたため、一時は医療崩壊寸前までに至りました。

 公営、民営の悪いところだけが噴出した状況です。では両方の良いところを合わせるにはどーしたら良いのか?これは第2波を迎えるにあたって、現在の喫緊の課題です。利益志向、効率志向ではなく効率を上げるという語義矛盾した目標に挑戦しなくてはならないからです。

 ここに最適な例がありました。パンデミックに対応する中において、公営主導でしかも効率を上げた例がWHOから拒否された台湾です。公僕の中の公僕を目指しつつ、最新デジタル技術で武装して、前例に捉われないスピード感を持ってコロナの第1波終息に成果を上げました。トップの強い意志と最先端の人材登用が要となりますが、日本もやろうと思えばできないことはありません。ポピュリズムに陥って、いたずらに民の人気を取ることだけが民主主義ではありませんです。どもども。