7月3日(水)雨にも負けず、自分のことを勘定に入れず

 黒い雲もくもくの曇り。22℃〜26℃。南風強し。夕方通り雨。




 そりゃあ借金のある奴(政府や企業、ローン者など)はインフレの方がいいよな。インフレの分だけ借金が目減りするんだから。資産(土地や家屋、株や債券など)を持ってる奴もそれが値上がりするからイイでしょ。悲惨なのは中小企業などで給料の上がらない勤め人や年金、生保など収入が一定の人。実質的に使えるお金が目減りしまふ。安倍のミクスに賛成なのは大企業、グローバル企業の経営者、従業員ばかりではなく、所謂B層の人も多いっつうのがどーも解せんところ。でも実は、自分のことは勘定に入れずひたすら美しい国を目指す美しい人々なのかもしれんなあ(分かってやってんだとしたらですが)。いやー、自分のことを勘定にいれないで公のことを考えるって本当にむずかすいことなんすね。

 政治哲学者のジョン・ロールズによれば、公正な正義を確立するために二つの仮説を導入しますた。
1.無知のヴェール:自分のことは生い立ちから性格、地位、収入など何も知らないと仮定する。
2.一般情報の熟知:政治・経済・社会のあらゆる情報を熟知していると仮定する。
この仮定のもとに公正とは何かを考察すれば、それが自分のことを勘定に入れない正義になると。ま、思考実験としてはおもすろいですが、ホントに無知のヴェールをかぶれるのかっつうところは少し理想主義過ぎると感じまふ。

 我ら人類は、個としてはカマキリのように競争裡に適者生存をむねとし、集団としてはアリンコのように個体をコロニーの発展に捧げる、といふ泣き別れな価値観の中にいるので、何が公正で何が正義であるかは、極めて複雑になってるんですぅ。いわゆる一つの本性に従って、スッキリとは生きられんと。しかし一端集団の中で生きると決心したからには、ある程度自我を押さえねば衝突は免れえんと。この辺が永遠に正解のない世界でのたうつ原因ではないかと愚考する訳でやんすよ。プププ