8月9日(日)世の中、持ちつ持たれつ、生きとし生きるものの原則


 こんにちは。概ね曇り。蒸し暑い。缶ビールを買ってきたら
結露でビニール袋がびちょびちょになって宝、かなりの湿度だ。






 さて、せっかく調べたんだから微生物の活躍でも記録に残し
とくかな。最近、細菌って悪者にされガチだからね。プ







 こないだ、5億4千万前に始まったカンブリア紀に生物のビッグバン
が起きたという話しをしました。このとき生物の大分類である
「門」が3つしかなかったところから、わずか1000万年で38門
まで現在と同じくらいに一気に多様化しました。なぜだ?何故
なんだ!と不思議がられておりましたが、近年じつは単細胞の
中の遺伝子はヒッソリコッソリと多様化してして、それが生物の大爆発
を支えていたのだっ!つう説が力を得てきますたよ。










 現在の動物植物のような多細胞生物は細菌(バクテリア)や
原生生物(単細胞)の働きがなければその存在すらアリエナーイと
いうことが分子レベルの研究で分かってきました。










 その一つの例が植物に空気中の窒素を固定して供給する根粒
菌の働き。今日の例は、木材などの不用セルロースを糖に分解
するシロアリの生態です。











 従来、バクテリアは培養して数を増やしてその働きや性質、遺伝子
の分析などをしてきました。しかし、近年その実体が分かって
きました。実は培養できるのはたった1%で、99%の菌は培養
できないのだ。つまり従来の100倍は細菌がいたのだと判明!










 これは細菌の叢(集まり)を全体で遺伝子分析するとか、数
百個単位でも分析できる技術とかで分かってきたとか。現在は
一個の細胞でも分析でける技術に挑戦中ですが、これは難しそ。









 で、件のシロアリですが、これは自分では何にもできない
からその腸内に原生生物を飼っています。これが十数種類。
それでその原生生物も自分では少しのことしかできないから
そのなかにバクテリアを飼ってます。その種類、すう百種類で個数
は1000万個になりまする。で、どういう共生をしてるかと
いいますと:







 シロアリは木片を食べて、それを原生生物が糖に分解して、
細菌へ供給します。細菌は糖をエネルギー源に使い空気中の
窒素を固定してアミノ酸やビタミンを合成し、シロアリや
原生生物に供給します。
また細菌や原生生物は糖から二酸化炭素や水素を作ってシロ
アリに供給し、シロアリの腸内の別の細菌がそれから酢酸を
作ってシロアリに供給し、それがシロアリのエネルギー源になる。








 と、とても複雑ですが無駄のないギブ・アンド・テイクの
関係がしっかりと築かれていて、シロアリ−原生生物−細菌は
お互いに欠かせない存在となっています。で、この関係の中
の何が無くてもシロアリは存在できないのです。むしろ利己的
な細菌から考えれば、原生生物やシロアリは単なる乗り物、
搭乗型のロボットのように見えてしまいますう(笑)。







 ま、どっちが主人かは見解の分かれるところですが、「星の
数よりメンコ(年期)の数」で考えれば、我々はとてもバクテリア
に勝てるものではありませんね。30億年以上も地球でメシを
食ってんだから。藁藁藁






 つうことで、ドーキンス利己的な遺伝子のパロディーを
考えて見ただ。そんぢゃー、どもどもドーモ。またね。